土門拳氏に愛された橋本屋

写真家 土門拳氏

写真家:土門拳氏

明治42年(1909)→平成2年(1990)

リアリズムに立脚する報道写真、日本の著名人や庶民などのポートレートやスナップ写真、寺院、仏像などの伝統文化財を撮影し、第二次世界大戦後の日本を代表する写真家の一人。日本の写真界で屈指の名文家としても有名。

土門拳記念館
http://www.domonken-kinenkan.jp/

土門拳氏と橋本屋

これまで作家の瀬戸内寂聴氏や井上靖氏、五木寛之氏らの著名人の方々にご利用いただきましたが、中でも写真家の土門拳氏には室生寺撮影のための常宿として橋本屋をご愛用いただきました。

土門氏は昭和14年(1939)に初めて初めて室生寺を訪れ、以降後数え切れないほど通い、室生寺の撮影は氏のライフワークとなりました。

昭和21年(1946)戦後すぐに土門氏は室生寺を訪れ、変わらぬ寺に感動し京都、奈良の古寺巡礼を再開され、昭和29年(1954)に出版した写真集『室生寺』は第九回毎日出版文化賞受賞。日本写真協会功労賞も受賞されました。

その後も室生寺の写真を撮り続け昭和36年(1961)に写真集『日本の寺—室生寺』を出版、昭和50年(1975)には個展「室生寺」を開かれました。昭和53年(1978)、初めて室生寺に訪れて以来、40年目にして初めて雪の室生寺を撮影。写真集『女人高野室生寺』を出版されました。

土門氏念願の雪の室生寺撮影には、橋本屋の女将初代とのエピソードがあります

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12日、お水取りの日の朝、初代が玄関のカーテンをあけると、一面の雪景色だった。従業員も土門が雪を待っていたことを知っており、皆泣いた。初代は早く知らせねばと寝間着のまま二階の土門の部屋にかけ込んだ。「先生雪が降りましたよ」というと、土門は降りましたかと起き上がり、助手に窓をあけさせ、初代の手を握ってぽろぽろと涙を流した。土門が見たまだ薄暗い空間には、横なぐりに雪が降っており、「ぼくの待っていた雪はさーっと一掃け、掃いたような春の雪であった」(土門拳『女人高野室生寺』「あとがき」)。

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その後、昭和55年(1980)勲四等旭日小綬章受章。2年後に毎日新聞社が土門拳賞を制定しました。翌年、故郷の山形県酒田市に土門拳記念館が開館されました。

平成2年(1990)80歳で逝去。現在も全国での写真展や、写真集及び随筆集等の出版がとぎれることなく続いています。


橋本屋に飾られている土門氏が撮影された写真

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土門拳氏が大好きだった橋本屋のとろろ料理をぜひ一度ご賞味ください。